日銀の植田総裁は訪問先のワシントンで会見し、経済・物価の見通しの確度が上がれば金融緩和の度合いを調整する姿勢に「全く変わりはない」と強調しました。

日銀の植田総裁は、ワシントンで開かれたG20=主要20か国の財務相・中央銀行総裁会議の後、記者会見を開きました。

会見では金融政策の判断について、「経済・物価の見通し、これをめぐるリスクや見通しの確度に従って金融政策を決定している」と述べました。そのうえで、見通しの確度が上がれば、その状況に応じて金融緩和の度合いを調整していくことについて、「まったく変わりはない」と強調しました。

10月会合での利上げ判断については、「その時点での情報、データをまとめて議論し決定する」と話し、会合に向け、情報収集にあたる考えを示しました。

日銀は、今月29日から30日にかけて当面の金融政策を決める会合を開く予定で、市場では年内の残る2回の会合で日銀が利上げに踏み切るかが注目されています。