今月11日に放送された『キングオブコント2025』(TBSテレビ)で衝撃のコントを披露したお笑いコンビ・しずるの池田一真さんと純さん。9年ぶりの決勝進出、そして斬新すぎるコントの裏では、「まさかの奇跡」がありました。紹介VTRではスタッフとの「一悶着」もあったようで……。
(TBSラジオ『パンサー向井の#ふらっと』2025年10月15日放送より)
「生身の俺らに今、価値ないのよ」
スタジオに現れたしずるの池田さんは、『キングオブコント』ファーストステージで披露したコントの衣装そのまま。映像がないラジオにも関わらず、眉毛まで太く濃く描かれています。
池田さんは「今日何でこの番組に呼ばれたかって、やっぱキングオブコント出たからで」「生身の俺らに今、価値ないのよ」と、その理由を説明。一方、相方の純さんは普段着で出演したことに対し、池田さんは「なんで(コントの衣装)着てこなかったか、おかしいじゃん」。
しずるが『キングオブコント』の決勝に進出したのは9年ぶり。8組目に登場となったファーストステージでは、B’zの大ヒット曲『LOVE PHANTOM』のメロディーを口パクしながら、裏社会の抗争を描くという、しずるの世界観が濃縮されたコントを披露しました。
審査員の秋山竜次さん(ロバート)からは96点という高得点がついたものの、結果は5位(同率)。しかし、「ほぼしゃべらない」という思い切った構成に多くの反響がありました。
大会前、しずるは多くの芸人から「本命」と目されていました。番組リポーターで、自身もキングオブコント王者であるライスの関町知弘さんは「オッズで言うと1.1倍」と評し、他のファイナリストたちからも「どうせしずるさんでしょって言われた」と純さんは明かします。
「稲葉さんしか声発してない時あった」
しかし、大きな期待とは裏腹に、本番の客席の反応は予想外のものだったと2人は振り返ります。
「やってみたらさ、全然笑わない。びっくりしちゃった俺も」と池田さん。「途中、本当に、稲葉さんしか声発してない時あったっすね」と、B'zの楽曲だけが響き渡る時間があったといいます。
そんな決勝の舞台でしたが、『キングオブコント』前後にはさまざまな奇跡が重なっていたといいます。純さんは、決勝当日である10月11日が、ネタで使用したB'zの楽曲『LOVE PHANTOM』のシングルがリリースされてから「ちょうど30周年だったんですよ」と明かしました。
これは、放送終了後に番組プロデューサーからの連絡で知ったとのこと。その事実を知った純さんは、「運命以外の何者でもねえじゃんって」と、静かに興奮したことを語りました。
さらに、決勝前日には池田さんがYouTubeのロケで釣り堀を訪れた際、池田さんだけが巨大なイナダを釣り上げるという出来事も。「これイナバ(稲葉)かも」という感触を得たなかで、数々の追い風が吹いているように感じられた2025年でしたが、「本当思い通りに行かなかったのが今年あの日だけなの。10月11日以外はいいことしかなかった」と純さんは振り返りました。
紹介VTRの裏側でもひと悶着
今大会に並々ならぬ覚悟で挑んだ2人。特に池田さんは、決勝前からX(旧Twitter)のプロフィールを「2025キングオブコント王者」と書き換えるなど、強気な姿勢を見せていました。その熱量は、本番前の紹介VTRの撮影でも垣間見えたようです。
VTRで使われた「くらえコント」というセリフ。実はこの一言が生まれるまでには、スタッフとの間でひと悶着あったといいます。思うようなコメントが引き出せず、少し苛立ちを見せる純さんとスタッフの間を、なんとコントのキャラクターになりきった池田さんが「仲裁に入ってくる」という不思議な状況が生まれたことを明かしました。