今回、イスラム組織ハマスに拘束された人質が解放され、イスラエルは喜びに包まれましたが、その市民の中には「私たちの大量虐殺」という名の報告書を出して、ガザの惨状に向き合うべきだと主張する人たちもいます。
人質の解放を受け、歓喜に沸いたイスラエル。
「言葉にできないほどの気持ちです」
「きょう一日中泣いていました」
「願うのは中東全体の平和です。パレスチナの人たちの幸せも願っています」
一方で、こうした熱気とは裏腹に、別のまなざしを向ける人もいます。イスラエルの人権団体「ベツェレム」のサリット・ミケリさんです。
「ベツェレム」は7月、イスラエルによるガザでの戦闘行為について報告書を発表しました。掲げたタイトルは「Our Genocide」=「私たちの大量虐殺」。「私たちの」という言葉をあえて加えた理由をこう語ります。
人権団体「ベツェレム」 サリット・ミケリさん
「私たち(イスラエル人)にはリーダーや、私たちを守るはずの軍隊が法を犯したり残虐行為を行ったりしないよう監視する責任があります。ですから私たち全てのイスラエル人は、この2年間に私たちの政府がガザで行ってきたことに対して責任を共有しているのです」
報告書では、イスラエルによるガザでの軍事行動は「ジェノサイド」にあたると強調。「単なるガザでの戦闘行為をこえて、パレスチナ人の集団そのものを『消滅』させる意図を伴うものだった」と結論付けました。
人権団体「ベツェレム」 サリット・ミケリさん
「多くのイスラエル人が『この地域での安全を得る唯一の方法は軍事力だ』と信じるようになってしまった。これは我々の将来にとって壊滅的です。それは暴力のサイクルを固定化してしまうだけです」
ミケリさんはさらに、イスラエルのメディアがガザでの惨劇を十分に伝えず、「社会全体が、自分たちがしたことの重さを理解できていない」と指摘。「いまこそ、ガザで起きた現実と向き合うべき時だ」と訴えました。
人権団体「ベツェレム」 サリット・ミケリさん
「私たちの多くは家族や親戚がジェノサイドの犠牲者であり、世代をこえてホロコーストの恐怖を背負ってきたという歴史的な事実があります。だからこそイスラエルのユダヤ人である私たちにとって、声を上げることはなおさら重要なのです。イスラエル社会はガザの人々に何をしてきたのか、そして自分たち自身に何をしてきたのか、真摯に誠実に見つめ直す時がきています」
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