豊中市で不適切な随意契約が結ばれていた問題。市が調査結果を公表しました。

豊中市・榎本弘志総務部長
「二度と同じようなことを繰り返さないのが、市民の信頼回復につながると思っておりますので、そこを徹底していきたいと思っています」

大阪府豊中市はこれまで、入札で発注できた工事を分割して費用を少なく見せ、任意で選んだ業者と随意契約を結んでいたことなどを議会で追及され、9月に「不適切だった」と認めていました。

実態を把握するため、市は全職員を対象に聞き取りを進めてきましたが、10月10日に調査結果を発表。

去年までの5年間で、入札で発注できた工事122件を、合理的な理由なく353回に分割。契約金額の総額は3億円あまりにのぼったということです。

さらに、別の問題も。

豊中市では「随意契約」を結ぶ場合、費用を比較できるよう「なるべく2社以上の見積書を集める」ことを規則で定めていますが、本来自ら集めなければならない複数の業者の見積書を、ひとつの業者に集めてもらうよう依頼していたケースが、4つの部局で9人いたことも確認されました。

9人は聞き取りに対し「慣例的だった」や「迅速に対応したかった」などと説明したということです。

ただ豊中市は、「業者との癒着や価格の調整は確認されなかった」と説明しています。

豊中市契約検査課・三田村敏雄課長
「そういう価格調整をしたかどうかという確認の中で、『そういったことは一切していない』という回答を得ておりますので」

豊中市は近く、弁護士らからなる市の監査委員に、監査を依頼する方針です。