首都圏や関西などでは、インフルエンザが早くも流行シーズンに入り、県内のクリニックでも患者の数が増えています。感染が拡大している要因のひとつにこの夏の猛暑があげられています。

浜松市中央区の小児科では、
今月に入りインフルエンザの患者が増え始めたといいます。


<チルドレンクリニック 辻徹院長>
「先週までは週に1人2人いるかいないかくらいですね。8日は午前中にインフルエンザの人が4人5人くらい。午前中だけで陽性の人がいました」

インフルエンザは例年12月から3月に流行します。厚生労働省は先週、「インフルエンザの流行シーズンに入った」と発表しました。去年より約1か月早い流行入りで、過去20年間で2番目の早さ。県内でも、感染者の数は、4週連続で増えています。

流行シーズンに入るのが早まった背景にあるとみられるのが大阪・関西万博など国際交流の機会が多かったこと。さらに夏の猛暑も関係しているといいます。

<チルドレンクリニック 辻徹院長>
「猛暑でエアコンでずっと閉め切って、換気が全然できていなくて、ウイルスが感染しやすい環境にある」

エアコンを使う際の換気不足が感染しやすい状況につながるほか、夏バテで抵抗力が落ちていることも関係しているとみられています。

現在、患者が特に多いのは首都圏や関西、九州エリアですが、県内も近いうちに感染者が増えるのではと、専門家は注意を呼びかけてます。

<県感染症管理センター 後藤幹生センター長>
「平年9月だと1医療機関0.1人とかすごく少ないのに、いま0.4人台なので、すこし早く流行シーズンが来る可能性はありますし、県内では小学生以下の年代で流行っている、9歳以下で流行っている状況ですので、そこから上の兄弟や親に感染していく、広がっていく可能性はあると思います」

県によりますと、先月の感染者の数は10歳未満が約半数を占めていてます。

<県感染症管理センター 後藤センター長>
「ぜひインフルエンザワクチンの接種を、今年は高齢者だけではなくて、特に子どもを中心にみなさんで全年代で、検討をお願いしたいと思っています」

県は比較的ワクチン接種が進んでいる高齢者だけではなく、子どもを含むすべての年代でワクチンの接種を検討してほしいとしています。