勤務する女性を紹介してもらった対価として、スカウト役に現金160万円あまりを支払った疑いで、無店舗型性風俗店を経営する中国籍の男が再逮捕されました。

 こうした「スカウトバック」行為が摘発されるのは、大阪府内では初めてです。

 大阪府警が10月7日に風営法違反の疑いで再逮捕したのは、無店舗型性風俗店「阪崎屋」の店長で中国籍の関博(グアン・ボー)容疑者(32)です。

 府警によると関容疑者は、今年8月~9月に大阪市中央区の路上で、「阪崎屋」で働く女性の紹介を受けた対価、いわゆる「スカウトバック」として、同市浪速区の無職・下森勇樹容疑者(39)に現金160万円あまりを渡した疑いがもたれています。

 府警は下森容疑者も、職業安定法違反の疑いで逮捕しました。

 取り調べに対し関容疑者は「弁護士と接見するまでは何もお話しできません」などと話し、認否を留保。下森容疑者は「阪崎屋に対して女性を売春婦として紹介し、その見返りにスカウトバックをもらっていた」と述べ、容疑を認めているということです。

▽中国人客に“本番行為ができる”とうたい…売春防止法違反疑いですでに逮捕

 「阪崎屋」は大阪府公安委員会に届け出た上で営業していましたが、中国人の観光客や留学生を客としていて、いわゆるクチコミで“本番行為ができる”とうたっていたとみられています。

 関容疑者は、客の中国人男性に対し、店に所属する日本人女性を性行為の相手として派遣し、売買春を仲介した疑い(売春防止法違反容疑)で、今年9月にすでに逮捕されていました。

 性風俗店がスカウト役に現金を渡す「スカウトバック」をめぐっては、今年6月に施行された改正風営法で罰則付きで禁止されていて、大阪府内では今回が初めての摘発だということです。