体験型プログラム「バリアフルレストラン」

神奈川県川崎市にある市立川崎高校の文化祭で9月6日(火)、福祉科の生徒たちによる体験型プログラム「バリアフルレストラン」が開かれました。

市立川崎高校の福祉科のフロアで「バリアフルレストラン」は開かれた。
事前に、プログラムの趣旨の簡単な説明を受ける

車椅子ユーザーが多数派を占める世界を体感

取材した日は、文化祭が一般公開された日で、様々な世代の人が立ち寄りました。

参加者はまず入る前に、バリアフルレストランは障害について考える場であり、車椅子ユーザーのほうが多数派、つまり、多数派と少数派が逆転した世界に入ることなど簡単な説明を受けます。

そして、レストランに入ると、車椅子に乗った店員役の生徒たちが出迎えます。

「いらっしゃいませ。二足歩行障害の方でしょうか?」

また、介助者がいるかどうか聞かれます。

天井は低く、椅子はない

天井の高さは160cm。たいていの大人は頭をぶつけそうになり、かがみこみ、中腰で動くことになりますが、車椅子の店員はそのまま動き回ります。

体験プログラムなので実際の飲食はできませんが、ビュッフェスタイルになっていて、作り物のパンや水、コップ、取り皿などが用意されています。しかし食べるためのテーブルや座る椅子は見当たりません。

店の中には「二足歩行」という障害がある人に一応配慮していることをうたうポスターも

店員の生徒
「私たちは車椅子なので、膝の上にトレイを乗せて、好きな場所で食べられるんです」
「二足歩行障害の方のためにこの店は配慮しています」

店員からは、助成金で買ったヘルメットをかぶったり、ひとつだけある特別に購入した椅子を使ったりすることを勧められます。中には、「どうしたらいいの?」とうろうろしたり、「なんか腰がいたくなってきた」とつぶやく客もいます。

親子連れの参加者と話す、店員役の高校生たち