オープンAIが公開した最新の動画生成AI「Sora2」。日本のアニメ風の動画や実在の人物を合成した映像がおよそ3分で生成できるといいます。アイディアひとつで、誰でも手軽に映像制作が可能になった分、新たな懸念も浮上しています。
■驚き…動画生成AI「Sora2」の力
これは現実か、創造か。オープンAIが30日に発表した、動画生成Ai「Sora2(ソラ・ツー)」。その衝撃をご覧ください。
オープンAI サム・アルトマンCEO
「1年前、『Sora』は映像の常識を覆した。今日、そこからさらに進化した『Sora2』を搭載したアプリを公開する」
こちらに向かい話しかけるCEOのアルトマン氏。背景も、アルトマン氏の声や姿も「Sora2」によって生成されたものです。
オープンAI サム・アルトマンCEO
「誰もが想像力の限界を押し広げ、これまでは考えられなかった形で創造できるようになる」
「Sora2」」では、より正確な映像をつくり出せるようになったほか、セリフや効果音といった「音」、実在する人や動物を映像と合成させる「カメオ機能」が実装されています。
では、映像はどのようにしてつくられるのか。生成AIを使ったサービスを開発する、岡安淳司氏に実践してもらいました。
岡安氏の顔を学習した「Sora2」に「『news23』に出演してゲストとしてトークをしているシーン」と指示し、約3分後に出来上がった映像がこちら。
スタジオの雰囲気はだいぶ違いますが、キャスターのセリフやうなずく岡安氏の動作はとても自然にみえます。
生成AIでサービス開発「アーガイル」岡安淳司社長
「物理法則をちゃんと反映するようになったと言われていて、水が流れているときに何かにあたって跳ね返るとか。来年にはもうほぼ見分けが全く付かないレベルにはなっているんじゃないかと」
アイディアひとつで、誰でも手軽に映像制作が可能になった分、「フェイク動画を見分ける難しさが増した」と岡安氏は指摘します。
「アーガイル」岡安淳司社長
「信じたいものを信じるみたいなスタンスだと危ない時代になってくる」
■動画生成AI「Sora2」と「著作権」
「著作権」の問題もあります。オープンAIが公開したこちらの映像。
「Sora2」に「スタジオジブリ風に、少年と彼の犬が草に覆われた美しい山を駆け上がる…」などと指示し、作られたものです。
さらに、「日本のアニメ風に、白髪の主人公が眠っていた力を目覚めさせる」などと指示を受けた映像では…
流ちょうな日本語を話し、セリフには感情が込められているように聞こえます。
「ウォール・ストリート・ジャーナル」は関係者の話として、オープンAIの計画では、著作物の権利者が使用を「オプトアウト」=拒否しないかぎり、著作権で保護された作品であっても、動画を生成できる仕様になっていると報じています。
また、アーティストや製作会社の全作品を対象とする包括的なオプトアウトを認める計画はない、つまり作品ごとの対応が求められるというのです。
「アーガイル」岡安淳司社長
「日本が発信地だった漫画アニメ文化が、どこでも作れるものになっていく。しかもその学習元は日本の出しているコンテンツ。コンテンツ立国にも影響が大きい。著作物に関しての学習なり、海外からの利用を、ある程度、規制する法律をつくっていくのは結構大事なのかなと思う」
■「作風を学習」にクリエイターは?
小川彩佳キャスター:
これまでになく怖くなってきましたね。今見たものはすべてAIで作られた映像や音声ということですもんね。
喜入友浩キャスター:
「日本フリーランスリーグ」はクリエイターを対象とした実態調査を始めています。
インプットの課題である、「『作風』は学習されてよいのか?」や、アウトプットの課題である「納得できる同意や補償は?」といったような質問が投げられています。
9月29日からアンケート調査を行っていますが、すでに1万件以上の回答があるそうです。
小川キャスター:
著作物の権利者が利用を拒否しないかぎり、かつ、作品ごとに拒否していかないかぎり、アウトプットが出てきてしまうということも報じられています。
教育経済学者 中室牧子さん:
クリエイター側からすると、素材の無断使用や権利侵害が常に起こるというリスクにさらされます。私は技術面とルール面できちんとした対策を取る必要があると思います。
一つは写真や動画に「ウォーターマーク」といわれるデジタル透かしを自動的に付け、「この作品はAIである」ということが、後からさかのぼってもわかるようにすることが必要だと思います。
もう一つは、著作権や肖像権に関するルールを明確にして、違反があった場合は適切な罰金や罰則を設けるといったルール面での対策が必要になるかと思います。
小川キャスター:
早急な対応が必要になりますね。
========
<プロフィール>
中室牧子
教育経済学者 教育をデータで分析
著書「科学的根拠で子育て」
注目の記事
“幸せを呼ぶ青いアマガエル”見つかる なぜ青い?その理由とは… 「自分は緑になっている」と思いこんでいる? ちょっぴり悲しい側面も 発見者には実際に“ラッキーな出来事”も!?

【見た目問題】「“普通”に憧れ続けた」口唇口蓋裂の52歳男性 口元隠した過去を乗り越えて 「中身が好き」と言える妻と掴んだ幸せ 富山

【高校野球】和歌山南陵高校“たった一人の3年生”が駆け抜けた最初で最後の夏 閉ざされかけた野球の道…校歌の歌詞『一歩前へ』胸に踏み出し見えた景色「この仲間とできて、最高でした」

「理論の限界」と言われた台風予測がAIで激変 気象庁研究者が語る最前線 “珍しい進路”にも対応

【みんな困ってない?】「手持ち花火」できる場所は?公園・河川敷は原則禁止 手続きで可能な“意外な場所”とは

「神様、私を狂い死にさせてください」 信号無視による事故で中学1年生の娘を失った母 事故直前の娘を映した映像にのめりこむ日々【前編】









