都心部の交通渋滞緩和につながるでしょうか。

福岡市で、天神周辺にある3か所の駐車場料金が「半日止めても最大300円」となる社会実験が始まりました。

都心まで地下鉄で1駅の駐車場

裁判所の跡地に整備され277台駐車できる舞鶴公園第4駐車場。

通常料金は、2時間までは1時間あたり150円で12時間止めた場合、2000円となります。

RKB 浅上旺太郎記者「10月1日から条件を満たせば12時間最大300円になります」

駐車場の利用者「知らなかったです。ついでにご飯を食べて帰ったり、買い物も天神でできたら便利ですね」

これまで2000円だった料金を300円にするための条件

条件とは、天神の福岡三越前の福岡市観光案内所で駐車券を処理してもらうこと。

処理された駐車券には「フリンジ割引」と印字され、駐車場に戻るためのバスや地下鉄の片道乗車券がもらえます。

駐車場の利用者「仕事場に行きます、天神方面なので。子連れだと厳しいかもしれないけど、大人だと歩ける距離だし、地下鉄とかバスとか使えるので」

10月1日に始まった社会実験では、これまで12時間最大500円だった2つの駐車場も300円となります。

ねらいは”交通渋滞の緩和”課題は「認知度が低いこと」

福岡市の狙いは、天神の交通渋滞の緩和です。

市によりますと都心部への自動車の流入台数は、1日あたりおよそ78000台にのぼります。

より回遊性の高い街にしようと福岡市は2015年から都心部周辺の駐車場に車を止めてもらい公共交通機関で移動する「フリンジパーキング」を進めてきました。

福岡市 都心交通課 深田剛教 課長「認知度が上がっていないと思っています。移動が円滑になることで都心部の機能強化や魅力向上につながると考えています」

この社会実験は来年3月末までの予定で、福岡市は利用者などにアンケート調査をして効果を検証したい考えです。

フリンジパーキング 過去の調査では1日300台が利用

今回、福岡市が実施する天神地区の「フリンジパーキング」割引き対象となっている駐車場は舞鶴公園の駐車場のほかに、ボートレース福岡の駐車場などがあります。

福岡市が2021年に実施した調査によりますと、1日に300台ほどがフリンジパーキングを利用、買い物客が5割、通勤客が3割、残りは営業など仕事での利用でした。