男女9人が犠牲となった中央道・笹子トンネルの天井板崩落事故から12月2日で10年です。

事故現場の近くでは遺族らが黙とうを捧げました。


この事故は2012年12月2日、山梨県の中央道上り線・笹子トンネルで天井板が崩落し、車3台が下敷きになり、男女9人が死亡したものです。


事故から10年となった2日、現場近くでは発生時刻の午前8時3分にあわせ遺族などが黙とうを捧げて、献花しました。


その後の慰霊式には遺族や中日本高速道路の役員らおよそ60人が出席。


3年ぶりに行われた「追悼の言葉」では6人の遺族が悲痛な思いを語りました。


遺族・松本和代さん:
天井板の危険性に気付くことができなかったのか、事故を食い止める方法は何かなかったのか、何度も何度も思いあぐねる10年でした。


遺族・石川信一さん:
誰も良心と勇気を持って私たちに情報を提供してもらえないのだろうか。尊い私たちの娘や息子 親が命を奪われた原因を死ぬまでに知りたいんです。
(土下座をして)お願いします。


また中日本高速道路の小室俊二社長は、「重い責任を受け止め教訓を次の世代につなげ安全性の向上に取り組む」と述べました。


事故を巡っては、当時の社長ら10人が業務上過失致死傷の疑いで捜査されましたが、おととし、全員の不起訴が確定し、一連の捜査は終結しています。