警視庁を名乗る男から「あなたは容疑者として捜査線上に上がっている」「今から伝える口座にお金を振り込んでほしい」などと言われ、東広島市に住む会社役員の男性(50代)が現金1500万円をだまし取られる特殊詐欺被害が発生しました。

警察によりますと22日、男性が広島市中区の会社事務所にいたところ、携帯電話に「+」で始まり、末尾が「0110」の番号から電話がありました。

電話口で警視庁の警察官を名乗る男から「特殊詐欺の捜査で、あなた名義のキャッシュカードを押収している」「あなたは容疑者として捜査線上に上がっているので、今から警視庁に来て欲しい」などと言われました。

男性が「身に覚えがなく、警視庁に行くことはできない」と伝えると、男から「特殊詐欺に使われた札の番号を把握しているので、今から伝える口座にお金を振り込んでほしい」「あなたへの疑いが晴れたら、振り込んだお金は全額返金する」などと言われたといいます。

その後、現金の振込先を指示されたほか、LINEで「守秘義務命令」「凍結捜査差押許可状」という書類の画像が送信され、指定された口座に現金1500万円を振込入金し、だまし取られたということです。

また、男性は検察官を名乗る人物から「あなたは逃亡のおそれがある」として、定時報告するよう伝えられていたということです。男性は容疑に身に覚えがないことから警察に届け出て、事件が発覚しました。

警察は、「+○○」で始まり、末尾が「0111」で終わる国際電話からの着信は詐欺の可能性が高いことから、心当たりのない番号からの電話は注意するよう呼びかけています。