『えちごトキめき鉄道』で使われている、現役で活躍する最後の国鉄急行形電車の車両が引退の危機を迎えています。その理由は2500万円の検査費用。
トキ鉄は、クラウドファンディングに望みを託しました。
赤とクリーム色の塗装が目を引く電車の1両目が、『クハ455-701』と呼ばれる今も現役で走る国内唯一の国鉄急行形電車です。
旧国鉄時代の1971(昭和46)年に造られたこの車両は、えちごトキめき鉄道がJR西日本から昨年譲り受けたものです。
回転式の行先表示幕や向かい合わせのボックスシートなどを備えた、貴重な車両が今、引退の危機を迎えています。

その理由は、来年に迫った4年に一度の『重要部検査』。この検査をクリアしないと運行できなくなりますが、検査や改装には2500万円かかるといいます。

【えちごトキめき鉄道 鳥塚亮(とりづか・あきら)社長】
「今回ちょっとお金が足りないものですから、みなさんに応援をお願いしたいなと思っているところです」

そこで『えちごトキめき鉄道』では、費用の一部として500万円をクラウドファンディングで募ることにしました。28日に受け付けを始めたところ、29日午後5時までにおよそ360万円の支援が集まりました。

【えちごトキめき鉄道 鳥塚亮社長】
「1日でそれくらいまでいって私もびっくりしていましてね。それだけ全国からの注目が集まっている、人気の車両だということが証明されているようなものだと思います」

リターンは、改装の際に取り換えるつり革や、座席の生地で作るクッション、さらには行先表示幕のロールなど、ファンにはたまらないレアなものも。

【えちごトキめき鉄道 鳥塚亮社長】
「実に歴史のある車両で、深みのある車両として愛着を持っていただきたいと思います」

無事に検査をクリアして、これからも走り続けることはできるでしょうか?
支援は1月15日まで受け付けているということです。