世界のトップアスリートが集う“東京2025世界陸上”が13日、国立競技場で開幕した。女子円盤投予選では日本記録保持者(60m72)の郡菜々佳(28、サトウ食品新潟アルビレックスRC)が出場。世界陸上で日本人最高記録となる54m59をマークも全体36位で予選敗退、日本人初の決勝進出は叶わなかった。
2019年のドーハ大会以来3大会ぶり2回目の大舞台となった郡。「今日の結果は悔しくて情けない結果になってしまったんですけど、今日ここに来るまでに出れるか出れないかという状況の中で、たくさんの海外遠征に行かせていただいた企業様であったりだとか、支えてくださった皆様のおかげで、今日はこの舞台に立てたと思っているので、そこは良かったと思っています」と涙を堪え話した。
1投目は54m59、2投目はファール、そして迎えた郡の最終投てきでは国立競技場が大歓声に包まれた。記録は54m21と記録を伸ばせず、全体の36位で競技を終えたが、会場からは惜しみない拍手が郡に送られた。
「本当にたくさんの応援を肌で感じることができ、力になりました」と国立の声援を力に変えた郡。今大会を「今日はもうどんな結果でも、自分の世界への始まりの日にしたいと思ってこの舞台に臨んでいたので、今日を始まりの日にして、今日を糧にまた頑張っていけたらと思います」と振り返った。最後に「最低で最高の日だなって思いました」と涙を拭い前を向いた。
大会はモーニングセッションを終え、男子35km競歩では勝木隼人(34、自衛隊体育学校)が日本勢メダル第1号となる銅メダルを獲得。混合4×400mリレーでは日本記録を3秒以上更新する激走で一時は予選敗退かと思われたが、2組目のケニアが失格になったため繰り上がりで、初の決勝進出を決めた。