愛媛大学の松岡良樹准教授らの研究グループはこのほど、はるか遠くの宇宙でこれまでちりに隠れていた巨大ブラックホール7個を見つけたと発表しました。

(記者)
「松岡先生、きょうはブラックホールの話をお伺いしにきました。よろしくお願いします」

(愛媛大学宇宙進化研究センター・松岡良樹准教授)
「松岡です。よろしくお願いします」

新たなブラックホールを見つけたのは、愛媛大学宇宙進化研究センターの松岡准教授らのグループです。

松岡准教授は「クェーサー」という光を放つ状態のブラックホールの観測を得意としており、これまでに200個以上の巨大ブラックホールを発見している第一人者です。

今回、松岡准教授らの新発見を助けたのは、NASA・アメリカ航空宇宙局が2021年に宇宙空間に設置した「ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡」です。

松岡准教授によると、以前から目星を付けていた遠くの銀河11個をNASAの宇宙望遠鏡で観測し直した結果、そのうち7個から宇宙のちりに隠れた巨大ブラックホールを見つけたということです。

(松岡准教授)
「少なくとも2倍、下手すると3倍、4倍、10倍くらいの(量の)クェーサーが巨大ブラックホールが、遠方の宇宙にはまだ隠れている可能性があるということが今回分かったということですね」

「今回の観測を素直に解釈すると、少なくとも分かるのは巨大ブラックホールっていうのは宇宙の至るところで、基本的にはありふれたメカニズムで誕生してくれないとやっぱりこれだけの数にはならないですよね」

松岡准教授によると、巨大ブラックホールができる仕組みはよく分かっていないとのことで、今回の発見を手がかりにブラックホール誕生の仕組みの解明につなげたいということです。