防災・減災について考える「防災ウイーク」。4日は「雨への備え」です。
8月26日、北海道北部の豊富町です。
那珂英一カメラマン
「午前11時40分現在の豊富町内です。非常に激しい雨が降っていまして大きな水たまりが至る所にできています」
24時間で観測史上最大となる197.5ミリの雨を観測。
8月の平年の降水量を半日で超えました。
となりの幌延町では床上浸水の被害も。
店の関係者
「(Q水害への備えは?)備え?していなかった。前回もあったから本当は気を付ければよかった」
農家
「ここまでなるとは思ってなかった」
町民からは「水害への備え」ができていなかったと声が上がりました。
急激な変化で被害をもたらす雨。
こうした大雨が札幌市でも起きるような「兆候」が。
(今日ドキッ!8月26日放送)
「気象庁は先ほど、石狩・空知・後志地方と上川・留萌地方に、線状降水帯が発生する可能性があるとする情報を発表しました」
北海道北部に大雨をもたらした同じ日、札幌市を含む石狩地方などに線状降水帯の発生予測情報が北海道で初めて発表。
結果として発生はしませんでしたが、専門家は大雨の降る日は年々増えていくと指摘します。
元北海道開発局 局長 鈴木英一さん
「この30年で1時間当たり30ミリ以上の強い雨が降る回数が約1.5倍。これからもそういう大雨が降る傾向が続くと思う」
その雨の強さとは一体どのようなものなのか。
これは、1時間に15ミリの雨から150ミリの雨までその強さを体験できる装置です。
体験者
「すごく雨が降っていて、いつかこれが降ったらヤバイなって」
記者も体験してみると。
田中未来 記者
「雨がかなり強くなってきました。ザーザーぶりという感じですが、まだ耐えられます」
100ミリを超え始めると。
田中未来 記者
「傘を持つ手がつらくなるような雨です。滝のように雨が降っています。かなり傘に圧迫感を感じるような雨です」
そして、専門家がもう一つ頭に入れておくべきだと指摘するのは札幌の街に豊かな水をもたらす「豊平川」の氾濫です。
これは北海道開発局が作成した豊平川氾濫のシミュレーション映像です。
72時間で406ミリの雨が降った場合、中島公園付近で堤防が決壊、あふれだした水はまたたく間に市街地へ。
約3時間20分後までにススキノから、札幌駅前まで到達する予測です。
特に注意が必要なのは、地下空間だといいます。
元北海道開発局 局長 鈴木英一さん
「この中を川のように流れて一気に水位が上がっていく可能性。相当な勢いで流れてくるので、とても人間が歩いて行けるスピードではない」
増える大雨被害。普段からの意識づけが大切だと専門家は言います。
元北海道開発局 局長 鈴木英一さん
「世界中で異常気象で水害が起きている。札幌でも例外じゃない。そういうのを意識して生活に織り込んでいくのは大事」