岩手県内でも出没が相次ぐクマの話題です。
クマによる農作物への被害を防ごうと、県内の自治体職員などを対象にした研修会が4日北上市で開かれました。

この研修会は、クマによる農作物被害の防止に向けて、花巻市や北上市などで構成する花北地域鳥獣被害防止現地対策チームがおととしから開いているものです。
4日は花北地域の市や町の担当者など、およそ60人が参加しました。
花北地域では2023年度、野生鳥獣による農作物の被害額がおよそ1億500万円に上っていて、そのうち、クマによるものはおよそ2000万円で、前の年度の2.4倍に増え被害が深刻化しています。

研修会の講師を務めたのは、野生動物の生態を研究する岩手大学農学部の山内貴義准教授です。
山内准教授は電気柵などを使って人とクマが活動するそれぞれの地域を区分けする対策を紹介しました。

(花巻農林振興センター農業振興課 鷹羽誠課長)
「農作物被害を減らすためには、(クマを)寄せ付けない取り組み、(作物を)守る取り組みが必要になると思う。広く市町村と連携しながら取り組んでいきたい」

主催した団体は今後も自治体の職員を対象とした研修会を実施して、クマによる農作物被害の防止に取り組むとしています。