今年5月、妊娠9か月の女性が車にはねられ亡くなりました。事故直後、帝王切開で生まれた赤ちゃんには重い障害が残っています。一方、2日に始まった初公判で、被害者とされたのは母親1人。遺族は「子どもも被害者だ」と強く求めています。

妊婦死亡事故 「娘も被害者として認めてほしい」父の訴え

研谷友太さん
「事故によって母の命を奪われ、重度の障害を負って生まれた娘・日七未が被害者として扱われない現状は、到底受け入れられるものではありません」

2日、妻と長女の写真を掲げ、記者会見でこう訴えた研谷友太さん。

妻の沙也香さんは2025年5月、交通事故で命を奪われました。事故が起きたのは、愛知県一宮の住宅街。乗用車が対向車線を超えて路側帯にはみだし、歩いていた沙也香さんを後ろからはねたのです。

この事故を目撃した人は…

事故の目撃者
「(沙也香さんに)呼びかけてみたんですけど、反応なくて。手は、お腹の辺りにあった気がします。多分、お腹をかばったのかな」

当時、沙也香さんは妊娠9か月。事故直後に帝王切開で生まれた日七未ちゃんは、事故で酸素が行き届かない時間が続いたことから、脳に重い障害が残り意識がない状態が続いています。

研谷友太さん
「妻が一度も子どもを抱けずに逝ってしまったのは、本当に無念ですし、成長を見たかっただろうなとも思います」