全国的に9月に入ったと思えない暑さが続いています。東京都心では37℃、25年ぶりの暑さです。この異例の酷暑で秋の味覚の王様にも異変です。

きょう、秋田県の北部では大雨に。この大雨の影響で、秋田新幹線は盛岡ー秋田間で運転を見合わせていて、再開の見通しは立っていません。県内では現在、秋田市・仙北市・五城目町に緊急安全確保が発表されています。

一方、東京では…

記者
「あちらの温度計では37℃と表示されています」

東京都心で9月に37℃以上が観測されるのは、実に25年ぶり。年間の猛暑日がこれで27日目となり、最多記録を更新しました。

「もうちょっと勘弁してほしい暑さです」

きょう最も暑くなったのは、埼玉県鳩山町。9月なのに39.8℃まで上がりました。このほか、群馬・桐生では9月なのに39℃。前橋で38.4℃と、いずれも9月1位の暑さに。

この異常な暑さの影響で“秋の味覚の王様”マツタケにも異変が起きています。全国有数のマツタケの産地、岩手県岩泉町では、例年8月に行われる豊作祈願祭でマツタケを奉納するのですが…

岩泉まつたけ事業協同組合 岩舘勝男さん
「今年は(マツタケは)ゼロだったから、仕方ないから去年とった冷凍マツタケ。パックに入った冷凍マツタケを供えて拝んだ」

暑さと雨が少ない影響で、マツタケのとれ始めの時期にズレが出ているといいます。

こうした影響は、都内のホテルでも。マツタケを使った懐石料理。入荷状況で価格が変わりますが、お値段は3万1625円からなんですが…

ザ・キャピトルホテル 東急 古屋敬 板長
「本来国産使いたいが、9月は暑さでとれないのでやむなく中国産を使っている」

今月は中国産のマツタケを使用。まだ見通しは立っていませんが、来月から国産に切り替えていきたいと話します。

猛暑の影響を受ける秋の味覚。そんな中でも好調なのが、サンマです!

食事処 高雅 店主 津田幸雄さん
「今年は最高ですね。10~15年ぶり(の質)ですね」

今シーズンはエサが豊富だった影響で肉付きがよく、サイズがひと回り大きいのが特徴。

きょう、宮城県の女川港でもおよそ75トンのサンマが水揚げされました。ここでも、例年よりも大きめのサンマが多くなっているということです。

第十一権栄丸 森田毅 漁労長
「今年は若干、量としてはいいんじゃないですか」

天候に左右される「秋の味覚」。近年は高級品といわれていたサンマですが、今年はいまのところ安くなっているようです。