全国の裁判所で重大事件の記録が廃棄されていた問題で、新たに大分県立竹田高校で剣道部員の生徒が練習中に死亡したことをめぐる記録など大分地裁で特別保存と指定されていた6件が廃棄されていたことがわかりました。

裁判所が保管する記録をめぐっては1997年の神戸連続児童殺傷事件など重大な少年事件の記録が廃棄されていたことが相次いで判明しています。

25日、最高裁で記録の保存の在り方を検証する委員会の初会合が開かれ、この中で新たに大分地裁で記録を永久的に保存する「特別保存」に指定された6つの事件記録が今年2月に廃棄されていたことが報告されました。

6件の中には2009年に県立竹田高校の工藤剣太さん(当時17)が剣道部の練習中に死亡したことをめぐる裁判の記録も含まれていたということです。

剣太さんの父、英士さんは「裁判所がどういった目的で破棄したかわからないが憤りを感じる」とコメントしています。

最高裁は重大な事件は永久的に保存する「特別保存」とするよう、各地の裁判所に通知していて、廃棄が明らかになったのは初めてです。