夏の甲子園に広島県代表として出場した広陵高校の野球部内で起きた暴力問題について、きょう、スポーツ庁の室伏広治長官は会見で「スポーツの価値を著しく下げることで、大変重く受け止めている」と述べました。

広陵高校野球部では今年1月、当時2年生の部員4人が1年生の部員1人に対して、胸ぐらをつかんだり頬を叩いたりしたことが分かっています。

甲子園では1回戦に勝ったものの、2回戦以降を辞退しました。

室伏長官は「暴力やいじめはスポーツの価値を著しく下げることであり、我々も大変重く受け止めている」とし、学校側に対しては「全国の高校野球はどうなっているのかという疑いもかかってしまう。許されないものが許されていくようなことにならないようにしっかり取り組むこと」を求めました。

また、一般論として監督などスポーツ指導者について、自分たち独自のルールを作り、社会とずれが生じていることに気付かないことがあると説明したうえで「実績があるからといって世の中とずれてしまってはいけない」と指摘し、ハラスメントなどについて学び直すことも必要との見解を示しました。