お盆期間が明け、宮城県内でも新型コロナの感染者数が急激に増加する中、激しいのどの痛みが特徴の新たな変異株「ニンバス」の感染が、県内でも広がっているとみられます。専門家は「感染性は強いものの重症化のリスクは高くなっておらず、これまで通り基本的な感染対策をすることが大切」と話しています。

東北医科薬科大学 遠藤史郎教授:
「8月になってからは、少しずつ受診する患者の数も増えてきている印象はある」

東北医科薬科大学の遠藤史郎教授が話すように宮城県内では、先週、新型コロナ感染者数が前の週の2.5倍以上に増えました。

東北医科薬科大学 遠藤史郎教授:
「新型コロナウイルスは、夏場と冬場、年2回流行のピークがあるということが言われてきました。どうしても夏とか冬は、換気が不十分になりやすい」

猛暑で窓を開けにくいことに加え、お盆期間の人の行き来やその後の仕事や学校の再開で感染者数が増えた可能性があります。

その新型コロナで全国的に猛威を振るっているのが、新たな変異株「ニンバス」です。

東北医科薬科大学 遠藤史郎教授:
「武漢株から始まってデルタ株とかあったが、その後にオミクロンという株が出てきた。今のニンバスもオミクロンの中のひとつ」

特徴的な症状は激しいのどの痛みだといいますが・・・

東北医科薬科大学 遠藤史郎教授:
「ニンバスという新しいタイプのコロナウイルスだが、基本は以前のオミクロンと大きな変わりはない。少しずつ感染性は強くなっていると報告されているが、重症化に関しては、以前の株よりも強くなっているという事実は、今のところ確認されていない」

東北医科薬科大学病院でも新型コロナ疑いの患者の約半数がのどの痛みを訴えていて、ニンバスの感染が、県内でも一定程度広がっている可能性があります。

ただ、ニンバスに特化した対策が必要ということではなく、これまで同様の基本的な感染対策が重要と指摘します。

東北医科薬科大学 遠藤史郎教授:
「武漢株でもデルタ株でもオミクロンでも、我々が行うべき感染対策は変わっていない。自分でできる範囲でマスクであったり、咳エチケットであったり、あるいは手指衛生を併用するということをしていくのがとても大切」

また遠藤教授は、全国的な傾向として流行の波のピークは年々小さくなっているとして、今の県内の流行も以前ほどは爆発的なものにならないのではと予想しています。

東北医科薬科大学 遠藤史郎教授:
「コロナウイルスの予防の方法とか、かかってしまった後の治療の方法とか、以前に比べるとだいぶ我々の選択肢も増えてきているので、もしかかってしまった時には、慌てずに医療機関に相談するということが大切」














