■体操の若き天才が持つ、驚異の“言語化力”
“体操界の次世代を担う天才”として注目されている、堀川倫太郎さん。2021年には全日本ジュニアAクラスで個人総合優勝を果たし、13歳にして日本代表を擁する社会人チーム「徳洲会体操クラブ」と異例の飛び級契約を交わした逸材です。

ちなみにオリンピック連覇を成し遂げた内村航平氏ですら、社会人チームと契約をしたのは高校進学後とのこと。
堀川さんが中学生ながらトップチームと契約できた理由は、ずば抜けた技術力はもちろん、持ち前の“言語化力”にあるといいます。

自身の言語化力については、「自分で言葉に表すことで分かりやすくなる。ちゃんと理解できるというのを昔から知っているので自然と出ちゃう」と話します。
監督であり、アテネ五輪の金メダリストである米田功 氏は「自分が接した白井健三選手とか、橋本大輝選手とか、そういった上の層の選手を見ていると、自分の言葉で考えを発することができるのは共通している」と語ります。

また、“言葉にすることでより理解できる”という点を堀川さんが認識している点に関しては、「だからこそ今の(高い)レベルにいるのかなと感じます」と、メダリストの視点から分析しています。
■優れた言語化力が培われた背景
その言語化力の一端は、練習拠点であるクラブならではの特殊な環境によって培われてきたといいます。クラブでは、週6日・4~5時間かけて行われる練習にメニューは存在しないそう。

実はこちらの方針は、“選手自らの気づきや提案を促す”といったもの。
これについてクラブの代表は「自分でこうしたいとかああしたいという意思がないと、自分の考えがしっかりしてないで練習することがあまり好ましくないので、次に繋がるためにも自主的に練習してもらってる」と話しています。

こうした環境を振り返りつつ、堀川さんは「自分で考えてやらないと技はできないし、上手くもならない環境の中でやってきたので、考えるっていうのは一番大事」とコメント。

ロサンゼルス五輪の団体・個人での金メダル獲得が将来の目標とのことで、これからがますます楽しみな選手の一人です。
バース・デイ
土曜ごご5:00~