小泉進次郎農林水産大臣は28日、福島県内を訪れ、コメ不足や価格の高騰が続く中、郡山市で田んぼを視察して、農家と意見を交わしました。
午前中には福島市でコメ農家や木幡市長と意見交換した小泉大臣。この中で、小泉大臣は、今年の生産量は、去年より56万トン増えるとの見通しを示しました。その一方で、この2年間、国が需給の予測を誤ったことから、最後まで油断せずに状況を注視していく必要があると述べました。
小泉農林水産大臣「農家の皆さんが再投資ができる。こういった手取りが上がっていくことと、消費者の皆さんが安心して買えるという状況を作らなければいけないと思います」
こうした中、JA全農福島は、収穫されたコメを農家から買い取るときに支払う「概算金」について、今年は公表しない方針です。その理由について担当者は、「価格競争の混乱を防ぐため」などと説明しています。
概算金の非公表について、小泉大臣は、「経営上のセンシティブな情報である」と理解を示しつつも、価格の高止まりによって外国産米が外食産業などで増えている現状に懸念を示しました。
小泉農林水産大臣「(外国の米が)250倍入ってます。去年と比べて。中食や外食、普段国産米なのか外国のお米なのか、こういったことを感じないまま消費をされているコメのところに静かに侵食し続ける」
ただ、今月政府が打ち出したコメの増産については、農家に戸惑いの声があることを認め、一律に求めるものではないとの認識を示しました。