不登校の児童・生徒が通う”仮想空間の学校”も

福岡県太宰府市の教育支援センター。
こちらに不登校の児童生徒が通うちょっと変わった学校があります。

それは、職員が向かうパソコンの中。
「夏休みは何をしましたか?」「絵を描いていました」
ここは仮想空間の学校「とびゆめキャンパス」通称「ゆめキャン」

不登校の児童や生徒が、自分の分身のキャラクターを使って画面に現れ、支援教師や市の相談員などとチャットで会話したり、ビデオ通話をしたりすることができます。
話す内容は趣味の話題など、なんでもオッケー。
そして・・・

太宰府市教育支援センター 花田文さん
「教室があり、教育支援センターに出前授業に来てくださった様子を録画して編集したものを用意しています」

太宰府市内の学校の教師たちが収録した動画を視聴して勉強することもできるんです。
復帰が目標ではなく”居場所作り”登校を再開した子供も

ゆめキャンには現在、小学生14人と中学生28人が登録していて、多い日には15人ほどが”仮想登校”しています。

太宰府市の小中学校では25日に学校が再開しました。「ゆめキャン」への参加が、在籍する学校の出席扱いにもなるのです。
太宰府市が「ゆめキャン」を開設したのは2025年6月。休み明けの8月25日から再び登校した利用者もいます。

太宰府市教育支援センター 村上伸一 所長
「一番は居場所作りです。学校復帰のきっかけにはなっていますが、学校復帰が目標ではないと思っています。子供たちの自立を支援する、学習も含めてです。そういう場所になっていけばいいのかなと思います」

中井健翔さん(20)
「やっぱり不登校で1つ思うのは、家庭もちょっと苦しい場所でもあるんですよね。だって親がいて、自分はここにいて、劣等感がすごくて、当時は。だから家庭すらも苦しい。でも学校には戻れない。家庭以外の第3の場所を持つ、そういうのはすごく大事かなと思います」














