パレスチナ自治区ガザに侵攻を続けるイスラエル軍は、北部の制圧に向けた新たな軍事作戦を開始しました。

イスラエル軍の報道官は20日、「ガザ市への攻撃の第一段階を始めた」などと述べ、ガザ北部の最大都市ガザ市で新たな軍事作戦を開始したことを明らかにしました。すでにガザ市郊外を制圧したと主張しています。

イスラエルはこれに先立ち、ガザ市全体を制圧する計画を承認していて、新たにおよそ6万人の予備役を招集するなど、準備を進めていました。

ガザ市には、避難生活を送る住民が多く居住していて、多数の犠牲者がでることが懸念されています。

ガザでの停戦をめぐっては、イスラム組織ハマスが60日間の停戦に同意する意向を示していますが、イスラエル側は対応を明らかにしていません。

こうしたなか、イスラエル政府が20日、ヨルダン川西岸での入植地の大幅な拡大計画を承認したなどと地元メディアが報じました。

パレスチナ人が多く住む東エルサレムとヨルダン川西岸を事実上、分断する形で3000戸を超える住宅が建設されるとみられていて、「パレスチナ国家樹立の妨げになる」などと国際社会から反発の声が上がっています。