静岡県沼津市の商店街にあるレストランに水族館の人気者ペンギンがやってきました。愛らしい姿を観察しながら飲食を楽しめる非日常の空間で、地域の活性化を目指します。

8月12日、沼津市のレストランでお披露目されたのは4羽のケープペンギンです。仲見世商店街にあるクラフトビールレストラン「ONEDROP」。JR沼津駅からほど近い店で、ペンギンの常設展示が始まりました。その名も「ペンギンAQUARIUM」です。

<客>
Q.ビールを飲みながらペンギンを見るのはどう?
「最高ですね。余計、冷えておいしいビールに感じます。ペンギンと乾杯」

<客>
「この高さで見られるのがいいですね、かわいい」

ペンギンたちは沼津市の水族館「あわしまマリンパーク」からやってきました。

<東部総局 竹川知佳記者>
「今、1羽目のペンギンが展示スペースに足を踏み入れました。少し緊張したような面持ちで歩き回っています」

展示されるのはあわしまマリンパークで生まれ育った0歳から1歳のケープペンギン4羽で、おとなしく変化への適応が早い性格の個体が選ばれました。引っ越ししたペンギンたちは早速、天然地下水かけ流しのプールを楽しんでいるようでした。

レストランでの展示スペースはペンギンのことをよく知る飼育員たちが考えました。

<あわしまマリンパーク 伊藤裕館長>
「例えばなんですけど(照明を)こっちの3つはオレンジ系にしてもらって、プールのところは白系にしたりしている。あとは照度もダイヤルで調整できるようにしている。やっぱり室内じゃないですか、お日様の中ではないのでそれを演出してあげて」

世話をするのは水族館の飼育員で、ペンギンたちの様子はカメラで24時間見守ることができます。レストランにペンギンを呼び込むという異例の取り組み。「ペンギン」と「クラフトビール」という沼津の魅力を掛け合わせて相乗効果を狙い、地域の活性化を目指します。

<ONEDROP 後藤匡宏本部長>
「今までは大人の方がお酒を飲みに来るイメージだったが、大人から子どもまで来ていただける施設になっているので、いろんな人が来ていただける仲見世商店街という場所になればと思います」

今後は餌やり体験や店内のお散歩イベントも検討しているということです。水族館からやってきた癒やしの存在が沼津のまちの盛り上げに大きな力となりそうです。