福島県川内村では15日、お盆に合わせて二十歳の集いが行われ、新成人が復興の歩みを進めるふるさとへの思いを新たにしていました。
「お久しぶりです!久しぶり!」
スーツ姿の新成人が小学校の恩師との再会を喜びます。
川内村では毎年、新成人が出席しやすいようにお盆に合わせて成人式を開いていて、今年は二十歳になった22人のうち8人が出席して、二十歳の集いが行われました。
式では、遠藤雄幸村長が「地域の力を維持していくためには若い人たちの力が不可欠です。若い人たちが村でチャレンジすることを期待します」と呼びかけました。
これに対して新成人の代表が誓いの言葉を述べました。
【誓いの言葉】
「一人一人が社会の一員として感謝の心を忘れず自分の行動に責任を持ちながら、故郷へ貢献できるよう成長していくことを決意し誓いの言葉といたします。」
式に出席した8人のうち成人証書を受け取った遠藤葵さんなど3人は、震災と原発事故後、村が帰村宣言した2012年の春に村の小学校に入学し、二十歳の集いが行われたこの場所で入学式に臨んでいました。
【遠藤葵さん】
「私たちは多分最初で最後ここで入学式があったので、二十歳の集いもここでできたので不思議な気持ちです」
【若松美咲さん】
「夢が一応保育士なので、理想としては村に戻ってきて村を担えるような保育士を目指して学業に励みたいと思います」
8人の新成人のうち、いま村にいるのはひとりですが、いずれ戻りたいと願う人、新天地でふるさとを思う人、それぞれが復興への願いを胸に刻んでいました。