私たちイノシシについては知ってるようで知らないことって結構あるんですよね。まずは生態から見ていきたいと思います。

体重はどれ位かといいますと60キロから100キロ位ぐらいです。100キロ位の生き物とぶつかったら怪我をしますから気をつけないといけません。

犬歯が発達してオスは2~3歳から口の外に歯が出ているということで、どんな物を食べるのかというと基本的に雑食です。木の実もキノコも食べますし、最近では農作物なども荒らしたりしています。何でも食べるというのがイノシシなんです。

行動範囲は結構狭いんですね。各自治体が調査していますが2キロ四方という所もあれば5キロ四方位という所もあります。行動範囲が狭いのが特徴なんです。最近は人家近くの里山に生息していて、生ゴミとかを外に置いておくと餌場になってしまう恐れがあるので置かないでいただきたいですね。

近年は都会に出没する「アーバンイノシシ」なるものも登場しています。例えば東京や大阪でも確認されてますから当然、名古屋で確認されてもおかしくはないということなんです。全国的な生息地域がどうなっているか細かく見ていきましょう。

この40年でイノシシが確認された地域は1.9倍と「ほぼ倍」になっているんですね。全国分布図で見ますと緑色の部分が「1978年ごろから確認されているところ」中部・関西・中国・四国・福岡ぐらいまでですが、注目はオレンジ色と赤色の部分です。オレンジ色は「2014年度以降に確認されたところ」赤色は「2020年度以降に確認されたところ」です。

細かく見ていくとオレンジ色の部分がどんどん北に広がっています。オレンジ色の部分は以前には宮城県、岩手県の一部ぐらいで見られていたんですが、2020年度以降はどんどん北に広がって青森県でも確認されているという状況なんです。生息域が、どんどん広がっているんです。行動範囲は狭いけれどもジワジワと広がっているんですね。

「アーバンイノシシ」というのが増えているんですが、愛知県を見てみますと赤色の部分が増加している地域で、例えば犬山市とか小牧市、春日井市。日進市でも確認されているということで、名古屋市守山区は減少傾向ですけれど、以前は生息していた訳ですから名古屋市内に生息していてもおかしくない。

皆さん是非、家の外には生ゴミを置かないでください。イノシシの餌付けになってしまいますからね。