中国の習近平国家主席はブラジルのルラ大統領と電話会談し、アメリカのトランプ政権の関税措置に対し、一致して対抗する方針を確認しました。

中国外務省の発表によりますと、習近平国家主席は12日、ルラ大統領と電話会談し、中国やブラジルなどが加盟するBRICSが団結し、「一国主義や保護主義に明確に反対すべきだ」と主張しました。

アメリカのトランプ政権は先月、「BRICSの反米政策に同調する国を対象に、10%の関税を課す」方針を表明したほか、ブラジルからの一部の輸入品に対し50%の関税を課すとしています。

ルラ大統領は「一方的な覇権行為に反対し、多国間の連携を強化する」と述べたほか、習主席も「ブラジルが正当な利益を擁護することを支持する」と応じており、アメリカの関税措置に対する対応策について協議したものとみられます。

また、15日にアメリカとロシアの間で首脳会談が行われるのを前に、ウクライナ問題についても協議しています。

中国とブラジルは去年5月、ウクライナ問題解決のための和平提案を共同で行っており、今回の会談でも「政治的解決に向け役割を果たす」としています。