広島の新たなブランド牛として業界を席巻している「榊山(さかきやま)牛」。日本のみならず、世界の美食家からも評価され始めています。
7月、東南アジアで金融の中心として経済発展を続けるシンガポールに広島のフレンチシェフの姿がありました。廣戸良幸さんです。
ミシュランガイド広島2つ星「HIROTO」のオーナーシェフ、廣戸さんは、ある特別なディナーに料理人として招かれ、広島から榊山牛を持ち込みました。
大手銀行が主催する今回のディナー。およそ30人の富裕層がシンガポールで随一とされるレストランに集います。

廣戸良幸さん
「なるべく日本から持ってきたものを使いたいので、半分ぐらい日本の食材ですね。メインは榊山牛で」
榊山牛を提供するのは、広島市南区段原にある「焼肉ふるさと」。通常よりも100日以上長く、風味、旨味成分を行き渡らせるため、32か月の長期肥育で育てるのが榊山牛です。
レストランのオーナーが以前、広島に訪れた際、榊山牛を食べて感動したことから今回の機会が実現しました。
イギーズ イグナティウス・チャンオーナー
「榊山牛は脂肪分が霜降りすぎない。他の和牛は食べるともたれてしまう。榊山牛のうまみはすごいね」

今、シンガポールでも和牛は人気とあって、初めて食す榊山牛に期待が高まります。和牛イコールA5特有の霜降りの多さとは一線を画します。
イギーズ イグナティウス・チャンオーナー
「和牛が好きな人が榊山牛を一度味わったら世界が変わるかもしれません」
廣戸良幸さん
「榊山牛はこれから広島を代表する牛肉なので、レストランオーナーのたっての願いで持ってきてよかった。肉のポテンシャルが高いので、焼けばおいしい。これが和牛だと知ってもらえるのがよかった」