林官房長官は10日、福島県大熊町の中間貯蔵施設などを視察し、除染土の県外最終処分について8月中に実現に向けた工程表を取りまとめる考えを示しました。
林官房長官は福島第一原発を訪れ、東京電力の担当者から廃炉の進捗状況や処理水の海洋放出について説明を受けました。
その後、内堀知事や東電の小早川社長などと意見交換しました。
廃炉は「安全が最優先」との認識を示した上で、次にように述べました。
【林官房長官】
「地域のみなさまとの共生に向けた取り組みについても、いっそう進めていただければと考えている」
一方、小早川社長は処理水の放出について「漁業関係者に安心して最後まで生業を続けてもらえるよう責任を持って進める」と話しました。
その後、林氏は中間貯蔵施設に移動し、除染土の保管状況を視察しました。
県外最処分に向けた関係閣僚会議のトップを務める林氏。
その実現に向け、今後5年程度の取り組みを盛り込んだ工程表を8月中に取りまとめる考えを示しました。
【林官房長官】
「県外最終処分と復興再生利用に関するロードマップについて、月内にもですね、当面5年程度で主として取り組む事項について取りまとめたい」
また最終処分場の候補地の選定に向けた作業を進めることや、国民の理解を醸成するための情報発信に取り組む考えも合わせて示しました。