愛媛県愛南町にある、旧日本海軍の戦闘機、「紫電改」展示施設を建て替えるため、県が行っているクラウドファンディングにすでに3500万円余りが寄せられ、目標の9割を超えたことが分かりました。

「紫電改」は、太平洋戦争末期、旧日本海軍が零戦に代わる新たな戦闘機として開発した航空機で、愛南町沖から1979年に引き揚げられ、国内で唯一、町内にある県営の施設で展示されています。

県は、老朽化にともなう施設の建て替え費用が計画を大幅に上回ったため、3800万円を目標に先月1日からふるさと納税型のクラウドファンディングで寄付を募っています。

県によりますと、けさ8時の時点で全国の1493人から3511万円が寄せられ、目標の9割を超えました。寄付者からは平和へのメッセージなどが届いているということです。

クラウドファンディングは来月5日まで行われ、返礼品には、紫電改をモチーフにした靴などが用意されていますが、制度上、県内に住む人は受け取れないということです。

県は、集まった寄付が目標の3800万円を超えた場合、展示の充実や将来の機体の修繕に備える費用にあてると説明しています。