原爆投下から80年になるのにあわせて、イギリス・ロンドンで広島と長崎への原爆投下をテーマにしたデジタルアートが上映されました。

「頭をなくしてしまった赤子を背中におぶったまま、走っている母親を見ました」

ロンドン中心部の観光名所、ピカデリー・サーカスの巨大なスクリーンに映し出された、原爆のきのこ雲。

広島と長崎の被爆者による証言と、原爆開発に関わった物理学者らの証言を重ねた10分間の映像作品です。

イギリス人と日本人のアーティストが共同制作し、原爆投下から80年になるのにあわせて上映されました。

イギリス在住 男性
「言葉が本当に心に響きました。今こそ、次の世代にどんな遺産を残したいのかを考えるべき時です。平和か、それとも戦争か」

制作者の一人、エス・デブリンさんは被爆者と開発者の証言を併記することで、「人間はどちらの側にもなりうる」ということを伝えたかったと話します。

制作者 エス・デブリンさん
「私たちは両者の中に自分を見出せるようにならなければいけません。これは実際に起きたことであり、誰しもがどちらの立場にもなりうる可能性を抱えていると思うのです」