ノーベル平和賞を受賞した日本被団協の和田征子事務局次長がノルウェーで開かれた平和会議で講演し、「人類は核戦争の瀬戸際に立たされている」と述べて核兵器の廃絶を訴えました。
ノーベル平和センターが主催した平和会議は6日、ノルウェーの首都オスロで開かれました。
講演にのぞんだ被団協・事務局次長の和田征子さん(81)は、1歳10か月の時に長崎で被爆し、母親から伝え聞いた当時の様子を証言しました。
被団協 和田征子さん
「私たちの家の隣の空き地は、ごみ収集車で運ばれた遺体が毎日焼却される火葬場となりました。遺体の数は日増しに増え、やがて誰もがその数や焼けるにおいに麻痺してしまいました。人間の尊厳とは何でしょうか?人間はこのような扱いを受けるために生まれたのではありません」
和田さんはまた、「核兵器保有国とその同盟国の不誠実さと放漫さにより、人類が核戦争の瀬戸際に立たされている」「核使用のリスクは冷戦終結以降最も高まっている」と警鐘を鳴らし、核廃絶を訴えました。
被団協 和田征子さん
「3度目の核兵器の使用により、新たな被爆者が生まれるかもしれません。ノーモア・ヒバクシャ。ノーモア・ウォー」
会議では先月、広島と長崎を訪問したノーベル委員会のフリードネス委員長も講演し、日本で最も心を動かされたのは、80代の被爆者が自分の目を見て「『我々は証言したいのではなく証言しなければならない』と語ったときだった」と述べました。
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