11月15日、国連の推計で世界の人口が80億に達しました。10年あまりで10億人増えたことになります。特にアフリカの増加が顕著で、30年後には「世界の5人に1人がアフリカ人」になると予測されていますが、地球のキャパシティはすでに限界を超えていると指摘されています。

■約10年で10億人増加

11月15日に80億人に達した世界の人口。2011年に70億人だったので、10年あまりで10億人増えました。

長いスパンで見ると人口が爆発的に増えたのは、実は最近のこと。
推計値をみると、14世紀にペストの流行で一時人口が減りますが、産業革命がはじまると、急速な増加が始まり、20世紀から21世紀にかけては、グラフがほぼ垂直に立ち上がるように人口が激増しています。国連は今後も増加は続き、2080年代中頃にピークとなる104億人に達すると予測しています。

■「世界の5人に1人がアフリカ人」へ

これまでは「世界の5人に1人が中国人」などと言われてきましたが、今回の国連の推計によれば、これからは「5人に1人がアフリカ人」となると予測されているんです。今後も大幅に増えていくとされるのは、コンゴ民主共和国、エジプト、エチオピア、ナイジェリア、タンザニアなどです。一人の女性が生む子供の数を示す出生率は日本では1.30に対し、コンゴ民主共和国でなんと6.10です。

中でも、アフリカのサハラ砂漠より南に位置する国々の人口は2050年には、世界のおよそ22%を占めるとみられています。
こうしたアフリカでの変化について、人口学の専門家は「もともと『多産多死』=つまり、出生率も死亡率も高かった国で、医療などの整備が進んでいて、死亡率が下がり、大幅に人口が増えている」と説明しています。