カムチャツカ半島の地震で津波注意報が発表されていた沖縄県内で、7月30日午前、学童クラブから海抜65メートルの高台にある小学校に避難した児童3人が熱中症の疑いで救急搬送されていたことが分かった。この日午前9時40分に沖縄地方に発表された津波の到達高さ予想は1メートルだった。
現地の石川消防によると搬送されたのは6歳から8歳の男児3人。うち6歳と7歳の児童の2人が、避難先の小学校に向かう途中で気分不良を訴えた。6歳男児は嘔吐し、発熱もあったため、午前10時半に学童クラブの職員が救急搬送を要請した。
6歳男児は消防隊の現場到着時には、ぐったりして学童職員に抱きかかえられている状態だった。中等症とみられるという。また、8歳の男児は小学校到着後に気分不良を訴え、11時15分ごろに救急搬送が要請された。
3人はうるま市内の同じ学童クラブに通っているが、津波注意報の発表を受け、学童単位で近くの小学校への避難を目指した。国土地理院のデータによると、この小学校は海抜65メートルの高台に位置している。消防隊によると傾斜が厳しいことで知られる坂が避難経路となった。
児童らは3人とも水筒を持参して避難していたが、消防隊員は「早く避難しなくては、という緊張もあったのでは」と気遣った。
沖縄県内では、津波注意報を受けた避難行動によるけが人や体調不良者はこの3人のほかに報告されていない。