7月、高知県の「療育福祉センター」で、看護師が誤って別の患者の名前・住所などを診断書に記入して患者の保護者に渡していたことがわかりました。渡す際に名前を確認しなかったことなど、“基本的な確認の不徹底”が原因だということです。
高知県子ども・福祉政策部障害福祉課によりますと、7月1日、患者と保護者が、身体障害者手帳の更新手続きに必要な診断書の作成を依頼するため、「療育福祉センター」の外来診療を訪れました。
そこで、看護師が診断書へ患者の情報を書く際、間違えて別の患者の情報を書いてしまったということです。看護師は、別の患者の、名前、生年月日、住所などを書いた診断書を記入して、保護者に渡したということです。
渡された保護者がその場で間違いに気づいて事態が発覚し、高知県は翌日、保護者に謝罪したということです。
センターでは、患者を診察した所見は主治医が、そして個人情報は看護師が、それぞれ分けて書くことになっていました。そうした中、当時、看護師はパソコンの画面に患者の情報を表示して診断書に個人情報を記入していましたが、誤って“1人手前”の患者の情報を表示して記入していたということです。
さらに、本来であれば、記入した診断書は“会計の際”に保護者に渡されますが、看護師は“診療後にその場で直接”、患者の名前を確認せずに渡したということです。このため、本来は記入間違いがあっても会計の際に発覚していた診断書が、保護者の手に渡ってしまったということです。
高知県は今後、診断書の所見と基本情報の記入を主治医のみで行うことや、本人確認のチェック欄を設けて確認を徹底するなどして、再発防止策に努めるとしています。