全国的な雨不足。富山県内でも記録的な少雨となっていて、田んぼに水を供給するダムでは、放水量を制限するなどの対策に踏み切っています。

高木健至記者「こちらのダムでは、水位が下がったことで陸地が増え、草が生い茂っています」

南砺市の刀利ダムは最大2340万トンの水を貯水する農業用ダムです。

富山県農村整備課 渡辺大輔副主幹「ちょうど草とか木が生えているところがあると思うんですけど、そこから下が何も生えていない状況になっていますが、満水の状態ですとあそこまで水があったということになりますので」

刀利ダムでは、南砺市と小矢部市の田んぼに水を供給していますが、連日の猛暑や降水量の少なさからダムの水位が低下。7月24日時点で、貯水率は34%となっていて、これは平年の6割ほどの量です。

また、県内では刀利ダムを含む5つの農業用ダムで貯水率が50%を下回り、関係者は危機感を募らせています。

富山県農村整備課 渡辺大輔副主幹「コメには水が必要ですので、いかにいまある水を、適切に使用してコメの生育につなげていくかということを考えて」

富山県は7月17日から、刀利ダムの貯水量の減少を抑えるため、水の放流量を制限。

特にコメは穂が出たあとの、これからの時期に最も水を必要とするため、各土地改良区などに節水に繋がるように効率的な農業用水の利用を呼びかけています。

富山県農村整備課 渡辺大輔副主幹
「この農業用水をいかに大切に使っていくか、地域の方々で相談して、相談したやり方を守っていただき、限りある農業用水を大切に使っていただきたいと思います」