「トランプ関税」をめぐるアメリカと中国の閣僚協議がスウェーデンで始まりました。

スウェーデンのストックホルムで28日に始まった協議には、アメリカからベッセント財務長官が、中国からは何立峰副首相が出席しました。

アメリカと中国の協議は3回目で、8月12日に停止期限を迎える24%の相互関税について停止期間を延長するかどうかが焦点です。

アメリカと中国は今年5月、お互いにかけあった関税を115%引き下げることで合意しましたが、このうち24%については90日間の停止期限を設けていました。

また、トランプ大統領は、中国がロシアから石油を購入していることがロシアのウクライナ侵攻を下支えしていると問題視しており、「二次関税」を課すと表明しています。

今回の協議では、こうした問題も議論されるものとみられます。

このほか、▼合成麻薬「フェンタニル」の問題や、▼中国がレアアース輸出規制を着実に緩和しているか、▼アメリカから中国への農産品の輸出拡大など幅広いテーマについて議論される見通しです。

中国外務省の郭嘉昆報道官は、「中国の立場は一貫して明確であり、対話を通じて共通の理解を深め、誤解を減らすことを希望する」と話し合いに前向きな姿勢を示しています。

28日の協議は終了しましたが、両国の代表団は取材には応じませんでした。

協議は29日も行われる予定です。