三菱自動車水島製作所で11年前に量産が始まり、2021年に販売を終了した軽タイプの商用電気自動車「ミニキャブ・ミーブ」が、再び販売されることになりました。脱炭素社会の実現に向け、EV需要が高まる中での異例の再販です。

(大森保彦記者 リポート)
「販売が再開されるのは、商用車タイプのこの電気自動車です」

国内メーカー唯一の、軽タイプの商用電気自動車「ミニキャブ・ミーブ」です。きのう(17日)再販売に向けた出荷が公開されました。

三菱自動車水島製作所で2011年12月に量産を始めたミニキャブ・ミーブですが、販売台数の減少により、去年3月に一般向けの販売を終えていました。

しかし、「カーボンニュートラル社会の実現」に向けて「事業の脱炭素化をめざす物流企業」などからのニーズが高まり、生産と販売の再開に踏み切りました。

(三菱自動車水島製作所 浜崎憲所長)
「世の中がカーボンニュートラル、CO₂を排出しないということに対して、非常に敏感になってきたのではないかなと」

「CO₂を排出しない車を水島から、倉敷から、そして岡山から発信させていただいているという喜びといいますか、そういったものは持っている」

三菱自動車では、水島で生産を手掛ける新型軽EV「ekクロスEV」の受注が、目標の2倍近くの約7000台と好調です。
今後、商用軽電気自動車の市場も、さらなる拡大が予想されています。

(三菱自動車水島製作所 浜崎憲所長)
「『軽の電気自動車の生産』というのは、まさに岡山県が全国でも多分一番じゃないかなというふうに思っていますので、まさにその電気自動車を岡山県倉敷水島から発信すると」

ミニキャブ・ミーブの販売再開は11月24日で、月間の販売目標は400台です。商用軽電気自動車の投入を予定している国内メーカーもあり、市場の拡大も予想されます。