50年にわたって釣り人たちに愛されてきた高知市の釣具店が閉店することになりました。25日から閉店セールが始まり、大勢のファンが別れを惜しむように店を訪れています。

9月末までに閉店するのは高知市梅ノ辻にあるフィッシングハヤシです。25日から閉店セールが行われ、午前9時の開店前から100人以上の長蛇の列ができました。

(高知市から)
「30年ぐらい前からよく来てましたので本当に残念な気持ち」

(香美市から)
「(ここで買った)初めての仕掛けで(釣を)やり始めたところなので、思い出深いところです」

「すみません。お待たせいたしました。どうぞ。いらっしゃいませー」

フィッシングハヤシは釣り具を専門に扱う林釣漁具製作所の小売店で、1975年に開店しました。20年ほど前の建て替えを経て今の形となっていて、ルアーや竿など様々な種類の釣り道具を取り揃えています。たくさんの釣り人たちのニーズに応えてきましたが、釣り人の減少や全国チェーン店の県内進出などの影響を受け、店舗を閉じることになりました。50年に渡って釣り人に寄り添ってきたフィッシングハヤシ。常連の釣り人たちからは「営業を続けてほしい」という声も多くあがっていました。

「子どもの時からハヤシさんにはお世話になっているので、少しでも協力できないかと思ってできる限り買いました。これから自分も年を取ってずっとお付き合いしていくと思っていたが、大変残念です」

「昔、船釣りしている時にサバの皮でサビキを特別に作ってもらった。それでかなり釣ったことがあります。修理もきちっとやってくれるしもうちょっとやってもらいたい」

(林釣漁具製作所 久場幸信 代表取締役)
「釣り人が減った実感はあったんですけれど、こうやって皆さんが集まってもらったら、まだまだいけたのかな。企業努力が足りなかった。ぜひとも狩猟本能を忘れずに魚を釣って食べる。皆さんが意識しやってもらいたい」

在庫の状況次第ですが、営業は最大でも9月末までだということです。