ピックルボールの佐脇京(14)と畠山成冴(28)が25日、都内で会見を行い、Sansanとスポンサー契約を結んだことを発表した。

佐脇は、2022年に全国小学生テニス選手権で準優勝を果たすと、2023年全国選抜テニス選手権U14では3位になるなど、テニスプレーヤーとして活躍。2023年には音楽やスポーツの分野で革新や成長を目指すリーダーに贈られる服部真二賞も受賞した。

ピックルボールには去年の10月に初めて触れ、テニスとの二刀流を目指している佐脇。「人々が正しくスポーツに繋がることで、国際平和という社会インフラ整備に少しでも貢献したいという願いを持っており、将来的には自分のアカデミーを作りたい」と夢を思い描いた。「そのためにも、まずは世界一魅力的なプレーヤーを目指していて、今年度も香港、ベトナム、マレーシア、そしてインド、アメリカの大会にも挑戦予定」と世界中を飛び回る。

さらに、今年ピックルボールの元全米チャンピオンのダニエル・ムーア(36)と元テニス日本代表の藤原里華(43)らがコーチを務める、グローバルトッププロ育成プロジェクト「Pickleball X」の1期生に最年少で選出された佐脇。6月に長崎で行われたPJFピックルボールジャパンオープンでは、女子プロダブルス部門で、藤原とペアを組み、優勝を果たした。「今後、競技者としては、私が22歳になる2032年のオリンピックで、ピックルボールが公式種目に選定されることを期待し、そこで金メダルを取ることが一つの目標」とブリスベンオリンピック™を見据え、意気込んだ。

元テニス選手で、全日本ジュニア選手権シングルス優勝、ダブルス準優勝の実績を誇る畠山も、去年ピックルボールに出会った。「日本をリードする選手であり続けることと、普及の面でも日本をリードする存在であること、そして中長期的にはアメリカがピックルボールの本場ではあるんですけれども、PPAツアーの大会に出場してトップに食い込むこと。そして、オリンピック出場を目指して活動していきたい」と目標を掲げた。

Sansanがスポーツ選手のスポンサーとなるのは創業以来初めての取り組み。会見に出席した寺田親弘社長は、「新しい価値を目指していくというスタンスをすごく大事にしています」とした上で、振興スポーツのピックルボールへの参入に「新しい価値の創造に貢献できるんじゃないかな」と期待を込めた。

■ピックルボール
ピックルボールはテニス・卓球・バドミントンの要素を組み合わせたラケットスポーツ。近年アメリカで爆発的な人気となっており、競技人口は約1360万人に及ぶ。米プロリーグも発足しており、大坂なおみやNBA、NFLのスター選手らが各チームに出資。今シーズンからは元ソフトテニス日本代表の船水雄太が日本人初のメジャーリーガーとして参戦を予定している。日本では、2025年トレンド予測(『日経トレンディ』2024年11月号)にもランクインしており、新たな本格スポーツとしてはもちろん、レクリエーションとしても注目を集めている。

■佐脇京(さわき・けい)
東京都出身、14歳。5歳でテニスを始め、全国小学生大会準優勝など数々の実績を残す。14歳でピックルボールと出会い、「Pickleball X」第1期メンバーに最年少で選出され、本格的に競技を開始。オーストラリアのプロツアーで上位進出を果たし、2025年7月のアジアピックルボールジュニアオープンでは日本代表として16歳以下の部で単複優勝、18歳以下でも単複準優勝という快挙を達成。テニスとピックルボールの両競技に取り組む“二刀流アスリート”として、それぞれの相乗効果を活かしながら世界の舞台を目指す。観客を魅了するプレーヤーを志し、将来は「自分のアカデミーを創り、スポーツで世界を幸せにする」という夢に向かって歩んでいる。

■畠山成冴(はたけやま・なさ)
北海道出身、28歳。幼少期からテニスに取り組み、ジュニアで全国優勝を2度達成。高校でいインターハイ準優勝、大学ではインカレ優勝2度経験。社会人1年目で始めたパデルでは、1年で日本代表に選出され、2021年・2023年に全国優勝、2023年は年間無敗を達成。2024年秋にピックルボールと出会い、初出場の試合で日本人最高戦績タイの結果を残すなど、その実力と適応力を発揮。多彩な戦術と駆け引きを強みに、日本初の強化プロジェクト「Pickleball X」メンバーとして競技に本格参入し、国内外の大会での活躍を目指している。ピックルボールとパデルの二刀流を掲げ、選手としてはオリンピック出場、そしてソーシャルスポーツとしての新たな魅力を様々な形で人々に伝え、ウェルビーイングの創出を目指す。