軍事衝突によって多数の民間人が死傷したタイとカンボジアの国境地帯で、再び両軍が交戦していて、被害がさらに拡大するおそれがあります。

タイ軍の発表によりますと、現地時間の25日未明から、カンボジアとの国境地帯の複数の場所で再び戦闘が始まりました。

タイ側は「カンボジアからの砲撃が続いている」としたうえで、「適切に反撃している」としています。

現在までにカンボジア側からの発表はありません。

タイとカンボジアが領有権を主張し合う係争地では24日、カンボジア軍がタイ側の民間施設などを攻撃した一方、タイ軍は戦闘機やドローンでカンボジア軍の拠点を爆撃しました。

タイ側では、これまでに子どもを含む民間人ら14人が死亡、46人が負傷しています。

両国の衝突はさらに拡大する懸念が高まっていて、ASEAN=東南アジア諸国連合や日本などは、緊張緩和のために自制するよう双方に呼びかけています。