皆さんは宮崎県庁近くに佇むレトロな建物をご覧になったことはありますか?
こちらは「婦人会館」という建物で、かつては様々な催しが行われていました。
今はどのように活用されているのでしょうか。


(玉岡克希記者)
「楠並木通り沿いにあるこちらの建物『婦人会館』をご存じでしょうか。今日はこの中で開かれている掘り出し市とともに、建物そのものの謎に迫ります」
1965年の建設から、今年で60年の節目を迎える婦人会館。
地域の女性の教養や交流を深める場として、全国地域婦人会と宮崎県、そして市民による「1円募金」の支援で設立されました。


かつては、料理教室や結婚式など、さまざまな催しが行われていたというこの施設。
現在は貸し会議室としての活用が中心ですが、まちのにぎわいを支える場として、活用の幅を広げようという動きが広がっています。
その第一歩として、24日、開かれたのが「掘出市」。長年倉庫で眠っていたという食器や家具類が販売されました。

テーブルいっぱいに並ぶのは、皿や湯呑みなどの、昭和レトロな食器の数々。
さらに、いすや食器棚など、長年使われずに眠っていた家具も格安で販売され、訪れた人たちが懐かしそうに手に取っていました。


(来場客)
「すごいお買い得だなと思いました」
「結構いい商品もあるので、面白いです。(婦人会館が)何の建物かっていうのも気になってましたし、中に入らせてもらって作りも見させてもらったことあるので、いい場所だなと思ってます」


掘出市のあとには、館内を案内してもらいました。
(掘出市発案者 平野由記さん)
「すごく広い部屋なんですけど、今、会議室とかでいろいろ研修とかテストとかで使われてるんですけど、試験会場として。昔は結婚式の披露宴会場として使われていて、多いときに100組近くが、年間挙式をしたっていうのを聞いてます」


続いて案内されたのは、かつてユースホステルとして使われていた宿泊スペース。
コロナ禍の影響で閉業し、現在は使われていませんが、今後の活用方法も検討されているということです。

(掘出市発案者 平野由記さん)
「設備が充実しているので、街の人たちが一緒に何かイベントをやるとか、地域の交流活動だとか、そういった地域活動の拠点のベースになってほしい」


60年の間、宮崎市中心部の移り変わりを見てきた婦人会館。
今後の活用が楽しみです。

掘り出し市は今月31日も開かれます。
昭和レトロな食器とともにその建物を見に足を運んでみてはいかがでしょうか。