福島県南相馬市では、地元の小学生が産卵に向け川へ戻ってきたサケのやな場を見学し、ふるさとの魅力を学びました。

南相馬市の真野川に訪れたのは、上真野小学校の児童12人です。

真野川には、毎年11月頃サケが産卵のため海から遡上してきます。

ここ3年は、地球温暖化の影響などで不漁が続き、去年はおよそ300匹ほどのサケしか獲れませんでした。

そうしたなか、今回の校外学習は、ふるさとの伝統と命の大切さを学んでもらおうと初めて企画されました。

やな場では、網の中で水しぶきを上げるサケ漁を見て、子どもたちは驚きの表情をみせていました。

その後、サケを養殖するふ化施設で行われたのは・・・

卵を取り出すため、サケを気絶させる作業。

最初は怖がっていた子どもたちも、木の棒を持って、必死に手伝っていました。

そしてサケを施設の中へ運ぶと・・・

小湊愛巳アナウンサー「子どもたちはいま、とれたてのメスのサケから卵をとるところを学んでいます。」

サケの卵は、1匹からおよそ2000個がとれるそうです。

天野陽彩さん「ちょっとかわいそうだと思ったけど、サケを増やすためにはそういうこと(失神させたり切ったり)をしないといけないと思うので、それをしたほうがいいと思いました。」

高橋歩夢さん「いつも軽く食べていたけど、命をなくしてイクラを出しているから、今度から大切にゆっくり味わって食べたいと思いました」

17日に受精された卵は2か月ほどでふ化し、生まれた稚魚は来年3月上旬、真野川に放流されるということです。