けさ、トランプ大統領を電撃訪問し、およそ1時間にわたる直接交渉を終えた赤沢大臣。JNNのカメラがとらえたのは、笑顔で親指を立てる姿でした。
その直後、ホワイトハウスでは…
アメリカ トランプ大統領
「ちょうど歴史上最大の貿易取引に合意したところだ。取引は日本と行った。全員にとって素晴らしい取引だ」
トランプ大統領は「日本が5500億ドル(およそ80兆円)を投資する」と発表し、「数十万人の雇用が創出される」と成果を強調しました。
一方、日本が巨額の投資などと引き換えに得たのが…
石破総理
「対米貿易黒字を抱える国の中で、最大の引き下げ幅が得られたことは大きな成果だと思っております」
アメリカは来月1日から発動するとしていた日本への相互関税を25%から15%に引き下げ。また、自動車に対してすでに課している25%は、既存の税率2.5%を含め15%にします。
株式市場は、この合意を歓迎。
記者
「きょうの東京株式市場は全面高の展開。値動きを表すボードは一面、値上がりの赤色に染まっています」
日経平均株価は、自動車関連株などが大幅に値上がりし、結局、きのうより1396円高い4万1171円で取引終了。終値として4万1000円台を回復するのはおよそ1年ぶりです。
ただ、今回の合意、手放しで喜ぶことはできません。
日本が“譲歩”した実質的なコメの輸入拡大をめぐっては不安も残っています。
合意では、毎年関税をかけずに輸入するおよそ77万トンのミニマムアクセスの枠内で、アメリカから輸入する割合を増やすとしています。
アメリカの農家
「カリフォルニア州のコメが日本の店頭に並び認知されれば大きなメリットだと思う」
アメリカの農家はさらなる販売チャンスに期待を寄せますが、一方の日本のコメ農家は気をもみます。
小池農園 小池貴史さん
「あまりにも(米国産米の)価格が国産に比べて安いと生産者としてはちょっと複雑。お客様によって米国産のお米が価格と品質などでもいいという方もいる」
安いアメリカ米によって、“国産米離れ”が進まないか心配だと漏らします。
さらに、経済界からは関税が引き下がっても、状況は厳しいとの指摘が…
経団連 筒井義信 会長
「国内経済の影響ということを考えると、決して(関税率は)低くはないと思う。GDP成長率に及ぼす影響は、それなりに大きいものがあることは事実」
専門家は、今回の合意で日本のGDPが0.55%押し下げられると試算しています。
日本経済の屋台骨である自動車業界への逆風は間違いなく吹き続けているのです。
今年4月以降、8回も訪米した交渉担当の赤沢大臣。合意直後、自身のSNSに「上司を発見」と石破総理とトランプ大統領の写真を指さす姿とともに「任務完了」と投稿しました。
ただ、関税による日本経済へのダメージは今後、本格化する見通しで、中小企業への支援などの対策が“急務”となります。
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