石破総理はアメリカとの関税交渉が合意したと発表しました。トランプ政権が日本に課すとしていた相互関税は15%に引き下げられます。

石破総理
「対米貿易黒字を抱える国の中で、これまでで最も低い数字となるものであります」

石破総理はけさ、トランプ政権との関税交渉で合意し、日本への相互関税は8月1日から発動するとしていた25%から、15%に引き下げられることになったと説明しました。

焦点の自動車関税では25%の追加関税を半減し、既存の税率2.5%を含め15%とすることで合意。

また、コメの輸入については、日本が毎年、関税をかけずに輸入するおよそ77万トンのミニマムアクセスの枠内でアメリカから輸入する割合を増やすということです。

記者
「きょうの東京株式市場は全面高の展開。値動きを表すボードは一面値上がりを示す赤色に染まっています」

合意を受けて、きょうの日経平均株価は一時、1500円以上値上がり。

自動車をはじめとする輸出関連株が相場をけん引し、▼トヨタは14%値上がりしたほか、▼北米事業の割合が大きいマツダは一時、ストップ高に。

結局、終値は4万1171円と、今年の最高値で取引を終えました。

市場でも好感をもって受け止められた今回の合意。トランプ大統領との会談を終えた赤沢大臣は笑顔で親指を立てていました。

トランプ大統領が合意を発表したのはこの直後でした。

アメリカ トランプ大統領
「日本との大規模なディールを完了した」

SNSにこう投稿し、「日本はアメリカに5500億ドル=およそ80兆円を投資し、利益の90%をアメリカが受け取る」とも書き込みました。

その後の共和党員との会合でも…

アメリカ トランプ大統領
「ちょうど歴史上最大の貿易取引に合意したところだ。取引は日本と行った」

さらに、関税合意とは別に、アラスカのLNG=液化天然ガスの開発をめぐり、日本と合弁事業を立ち上げる予定だと表明しました。

また、ホワイトハウスの高官はSNSにトランプ大統領と赤沢大臣の会談の写真を投稿。握手の写真のほか、話し合う様子の写真もあり、トランプ氏の前には「日本のアメリカへの投資」と書かれたボードが置かれています。

ボードの4000億ドルという文字は5000億ドルに上書きされていて、交渉の一端がうかがえるものとなっています。