土用の丑の日の19日、病気や災いをキュウリに封じ込める伝統の「きうり封じ」が愛媛県西条市内の寺院で営まれ、参拝客が無病息災を願いました

西条市の世田薬師は、今年3月に発生した愛媛県今治市山林火災で世田山にも延焼が拡大し、本堂裏まで火の手が迫りましたが、本堂などは消失を免れ、19日例年通り「きうり封じ」が行われました。

「きうり封じ」は、愛媛県西条市の世田薬師におよそ350年前から伝わる行事で、土用の丑の日に、体の悪いところなどを書き込んだ紙を身代わりとなるキュウリに貼って、無病息災を祈願します。

本堂の祭壇には紙が貼られたキュウリが積まれ、読経の中、住職らが1本ずつ気合を込めながら、病気や災いを封じていきました。

(参拝客)
「来てよかった、主人も病気がちだし。1年間守っていただける」
「火災の事大変な事です地元の方も不安な生活をおくられたと思う」

(世田薬師住職・田中誠時さん)
「消防団や消防署、自衛隊のお蔭で建物を守っていただきありがたいと思います。それがあったから「きうり封じ」もふつう通りできました」

寺によりますと、およそ6千本のキュウリに災いが封じ込まれ、裏山にある塚に奉納されたキュウリは、土に溶けて願いを叶えるということです。