参議院選挙はあさって20日に投票と開票が行われます。
山梨選挙区の終盤の情勢を県政担当の大村記者とお伝えします。
西垣友香キャスター:
山梨選挙区の立候補者は5人です。自民党の現職に4人の新人が挑む構図ですが、情勢はどうなっていますか?
大村篤記者:
これまでの情勢調査や各陣営などへの取材を総合的に判断すると、国民民主党の後藤斎さんと自民党の森屋宏さんが激しく競り合う展開となっています。
2人の候補の終盤までの動きと山梨選挙区の情勢をまとめました。
国民民主党の後藤斎さんは消費税の減税やコメの高騰対策をはじめとした農業政策を訴えています。
選挙戦では立憲民主党の中島克仁衆議院議員のバックアップを受け、中島さんの強固な地盤がある北杜市や甲斐市などで選挙戦を有利に進めたい考えです。
また国民民主党の顔である玉木代表と榛葉幹事長が2度応援に駆けつけるなど、党本部も本腰を入れて山梨選挙区の支持拡大を図っています。
自民党の森屋宏さんは国とのパイプをいかした経済や農業、観光の振興を訴えています。
選挙戦では党所属の県議や支援団体を通じて組織の引き締めを図り、長崎幸太郎知事が全面的に支援していることも特徴です。
また石破総理や岸田元総理、小泉農水大臣など自民党の大物政治家が続々と県内入りして支持を呼びかけています。
この2人の候補を追いかけるのが参政党の永田己貴さんで、参政党の支持層だけでなく無党派層にも一定の広がりをみせています。
共産党の早田記史さんは共産党の支持層以外に支持が広がっておらず、諸派の舟橋夢人さんは浸透していません。
西垣キャスター:
最終盤は何がポイントになりそうですか?
大村記者:
今回の参院選は自民党に逆風が吹いていますので、保守層の動向がカギを握ると言えそうです。
エリアとしては保守系の支持層が多い富士北麓と県東部地域に注目しています。
野党の弱点とされるこの地域で後藤さんがどこまで自民の票を切り崩し、無党派層に浸透できるのか?
反対に森屋さんは自らの地盤でもあるこのエリアで確実に票を固め、引き離すことができるのかがポイントのひとつといえます。
また長崎知事が森屋さんの全面支援に回っていることで、後藤さんと長崎知事が争った6年前の知事選のリターンマッチ、または1年半後の知事選の試金石とみる関係者もいて、選挙結果によっては県政界への影響にも注意を向ける必要がありそうです。