参議院選挙の争点の一つ、人口減少の問題です。とりわけ「転出超過」が4年連続で全国ワーストの広島県は非常に深刻です。そんな中IターンやUターンの形で県外の若者を次々に取り込み、定住にもつなげる一次産業の現場を取材しました。

末川徹記者
「大自然に囲まれたのどかな場所です。目の前には世界一の称号を持つオリーブ園が広がります」

呉市と江田島市でオリーブの栽培・加工などを手がける「山本倶楽部(やまもとくらぶ)」です。

2019年には、日本のオリーブオイルとして初めて世界一に輝き、数々のコンテストで高い評価を受けています。

転出者が転入者を上回る「転出超過」は去年まで4年連続で全国ワーストの広島県。若者の流出に歯止めがかからず、7月には県の推計人口が、270万人を割り込みました。

そんな逆風のなか、若い世代が続々と集まるのが山本倶楽部です。炎天下のなか、2025年春入社した若手社員が、草刈りや水やりに励みます。

世界に誇れる農業に憧れてIターンした人。地元広島で働きたいと思って、Uターンした人。理由はさまざまです。

入社1年目(呉市出身)岡下風翔さん
「江田島に近い地域に住んでいる。慣れた土地で働けてすごくいい」

入社1年目(東京からUターン)山下倫太朗さん「ゼロからオリーブ産業を始めて地域の活性化に魅力を感じた。生まれ育った広島で貢献したい」